『世田谷コーヒー宣言』 スペシャルティコーヒー専門店カフェテナンゴの公式ブログ

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2015年 10月 14日

ニカラグアのコーヒーオークション

ロス・ファボリートスオークション

ニカラグアのミエリッシュ家が所有する農園だけで行われるプライベートオークション。
ミエリッシュ家だけといっても9つもある。そしてそのどれもが高品質のスペシャルティコーヒーを産出しているからスゴイ。

私はこのファミリアの作るコーヒーが大好き。近年は天候不順だったりさび病の流行だったりと中米は大変だが、ミエリッシュ家は、毎年はずれが無い。いやそれどころかますます磨きのかかったロットを仕上げてくる。もう本当に素晴らしいとしか言いようがない。


【ミエリッシュ家のサン・ホセ農園で】

さて、ますは【プライベートオークション】というのを説明しておかなければならない。

現在コーヒー業界でプライベートオークションじゃないものといえば、そう国際オークション【カップオブエクセレンス(COE)】だ。開催各国で多くの農園が参加して行われ、現地審査員と国際審査員でロットを選別、ランク付けする。

対してプライベートオークションは、一つのファミリーまたは一つの農園の中で区画、品種、精製などで分けられたマイクロロットが並ぶ。(1位とか順位は無い)
国全体を巻き込まないので非常にプライベートなものである。


【実験栽培の品種が出されたりするのも大きな魅力だ】

国際オークションよりもロットが小さく、マニアックなロットが多いのも特徴だ。
価格はプライベートオークションのほうが今は断然高い。ひとつひとつのロットが小さいというのは大きな要因だが、なにより応札者が落札意欲旺盛で競争が激しいからだ。

何が人気なのか?

まず第一にマイクロロットであること。高品質のロースターは皆小さいのだ。
もう一つは、他では手に入らないものが出品されている。
そして情報が細かく丁寧に開示されるのも非常に良いのではないだろうか。チェリーの収穫日やウォーターアクティビティまで記載されているものさえある。

スペシャルティコーヒーというのは情報が命なのだからこれらの細かい情報まで分かるというのは販売する際にも非常にありがたい。


カフェテナンゴは、2012年を最後COE入賞ロットの販売を止めた。

今はプライベートオークションで落札したものだけを販売している。

なぜなのか?

これからはプライベートオークションの時代だと思ったからだ。

ランクが付けられ、上位のものを狙っていくような買い方ではなく、その年のその農園で採れたものを味わって、自分で吟味し、自分の好きなコーヒーを落札して、どこが気に入ったのか、どのような意思を持ってその豆を買ったのかを説明しながら販売するほうがスペシャルティコーヒーとして自然だと思ったのだ。


今年4月に3回目のロス・ファボリートスオークションが終わり、カフェテナンゴには落札ロット『エル・ススピーロ農園』が届いている。



先日カフェテナンゴにミエリッシュ家のエレアンが来てくれて、一緒にエル・ススピーロをテイスティングした。

お湯をかけた瞬間からダークチョコレートの香りが辺り一面に漂う。もう間違いなく美味しいと思わせてくれるのに十分な香りのボリューム。一緒にニュークロップのエル・リモンシーヨ農園 ジャバニカ ウオッシュトも淹れる。力強いエル・ススピーロに対してこちらは繊細。

どちらも完成度の高いコーヒーだった。



近所のパティスリーナオキの4種類のケーキと共に味わう。エレアンはケーキが好きなようで、今回日本に来て一番おいしかったのはこのケーキだと言っていた。

ロス・ファボリートスオークションの審査員も務める彼女は、彼女はジャバニカが大好き。一次審査でジャバニカのロットをいくつか残した(通過させた)が、二次審査(彼女はかかわっていない)で全て落とされたとがっかりしていた。

たしかに今回のオークションにはジャバニカが出品されていなかった。


以下は、ミエリッシュ家の所有する農園。ロス・ファボリートスオークションには、これらの農園から選りすぐりのものが出品される。この9つの農園から400ロット以上が作られ、その中で最高レベルのものがオークションに出てくるのだ。

それでは、ここからミエリッシュ家が所有する農園を紹介しよう。

■エル・リモンシーヨ農園 




2008年COEで2位を獲りジャバニカを世界に知らしめたミエリッシュ家を代表する農園。
昨年カフェテナンゴでは、この農園のジャバニカ ウオッシュト、ジャバニカ ナチュラル、パカマラ ナチュラル、パカマラ ピーベリーの4種類を販売した。

ジャバニカ種は、ジャワ島の「ジャワ」とニカラグアの「ニカ」を合わせてJava nica(ジャバニカ)だが、カメルーンを経由してニカラグアに渡ったとされ、ジャワ島は全く関係がないらしい。

■ロス・プラセレス農園



最も面積の広い農園。ここに行くといつも馬に乗って農園を見ることになる。そのくらい広い。以前ここのマラゴジペを販売したことがある。それを知っている方はかなりのカフェテナンゴマニア。

■ママミナ農園 <2013年カフェテナンゴ落札>



記念すべき第一回ロス・ファボリートスオークションでカフェテナンゴが落札し、

空輸した

僅か40キロしかない超がつくマイクロロットだった。品種は、カツーラエストレージャ。
日本で初めて販売されたロス・ファボリートスのロットはこれ。

■サン・ホセ農園



今年の出張で開花のピークを見てきた。何年か前にここのジャバニカ ウオッシュトをカフェテナンゴでも販売した。サン・ホセのジャバニカは純度が高く、リモンシーヨのジャバニカよりも澄んだ味わいが特徴だ。

■ラ・エスコンディーダ農園



サン・ホセに行く途中にある。エスコンディーダとは「隠された」という意味だが、その名の通り、木が生い茂り、鬱蒼としている。岩が多く、畑には半分土に埋もれた大きな岩がごろごろとしていたのが印象的だった。

■ロス・アルトス農園



ママミナ農園に行く途中にある。もともとはママミナと同じ農園だったらしいが、内戦時に国に接収されて勝手に売られたとか。今は買い戻してロス・アルトスになった。過去にもCOE入賞歴があるが、今年も入賞し話題となった。ちなみに今年のロス・ファボリートスオークションでは最も注目されたロットだった。

■ロス・ミラグロス農園 <2014年カフェテナンゴ落札>


昨年落札したレッドカツアイのロット。これも日本ではうちしか落札しなかったので、独占販売となった。ちなみに現在販売中だがもう残り僅か。購入はこちら

ミラグロスとは【奇跡】と言う意味。管理人さんにくっついてコーヒーがびっしりと張り付く斜面を見ながら、山を登っていった。農園内に川が流れていて、自然の恵みは豊かである。

■エル・ススピーロ農園 
今年落札したのがこれ。5月の出張でも行ってきたのでその時の動画。サムネがイマイチだが勘弁してほしい。

11月発売予定なので、詳しくはまた話そう。とにかくこれは絶対に飲んで欲しいコーヒー。

■セロ・アスール農園

ミエリッシュ家がホンジュラスで新しく始めたプロジェクト。
2014年のホンジュラス出張で買ってきたので、まだネットショップで販売している。
高いところで1900mあるというにわかには信じがたい高標高を誇る。豆は砂利のように固く、焼くのは難しいが、浅い段階から深めまでロースト度合に合わせてそれぞれに楽しめる懐の深いコーヒー。

以上がミエリッシュ家の農園。カフェテナンゴでは毎年いくつものロットを販売しているので興味があればぜひ試していただきたい。■カフェテナンゴのニカラグア

それだけの価値があるコーヒー達だ。



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by cafetenango | 2015-10-14 18:54 | ニカラグア(コーヒー)