珈琲の生豆(なままめ)の保存は、焙煎屋が最も気を使わなければいけないことのひとつ。
中米豆は、現在端境期を迎えているので、生豆の状態には日々神経を尖らせている。
ニュークロップの入荷から、「一年間どのように生豆を保存してきたか」で、現在の状態が決まる。
いい加減な管理をしてきた豆は、味も香りも落ち、場合によっては枯れ臭が出る。
カフェテナンゴは、湿度を安定させるため、加湿・除湿を行い、
桐の箱に珈琲生豆を入れるなど細心の注意を払っている。
今のところ、目立って状態の悪い生豆は無いので、ホッとしている。
このまま8月のニュークロップ入荷までなにごともなければいいのだが、
こればかりはどうなるか分からない。
ちなみに「生豆」は、焙煎する前の珈琲豆のことで、「なままめ」と読む。
業界では単に「生(なま)」と呼ばれることが多い。
「きまめ」とも読むことがあるが、シロウトっぽく響くので、「なままめ」と呼ぶことをお勧めする。
「生」を「き」と読む場合は、「生娘(きむすめ)」や「生糸(きいと)」など、
非食品で後に加熱しない場合が多い。
それに対し「なま」と読む場合は、「生麦(なまむぎ)」「生米(なまごめ)」など、
加熱を前提にした食品に使われる場合が多い。
当然、珈琲豆は食品であり、後に加熱(焙煎)するので、後者の読み方「なま」の
ほうが望ましいだろう。
珈琲豆通販のカフェテナンゴはこちら