2014年 04月 09日
ヨホア湖畔のホテル「ラス・グロリアス」の敷地内にあった焙煎機。朝散歩していてみつけた。 今回の出張は、夜は遅く朝が早いのでホテルの部屋にいる時間はとても少なかった。いつもより良い ホテルに泊まっているんだけどもったいなかった。もっとゆっくりしたかった。 【朝は曇っていた】 朝食はレストランが開いていなかったので、取らずに出発。生産者が朝食を出してくれるということに なっていた。 この日向かったのは、マルカラという地区。ホンジュラスで最も良いコーヒーが採れる場所として古く から知られているブランド産地だ。私が以前ホンジュラスに滞在していたときに『マルカラには絶対に 行け』と言われていたが、時間が無くて訪れることなく出国してしまった。それ以来ずっと行きたい行き たいと思っていたが、今回やっと実現した。 【ビニールハウスが並ぶ】 ここでもパーチメントの乾燥にはビニールハウスを使っていた。中には網棚があり、コーヒーがびっしり。 ナチュラルも多くはないが作っているようだ。今はナチュラルが中米のどこでも見られるようになってきた。 もともと中米は伝統的にウオッシュド。中米は国土の多くが山岳地帯で、そこでコーヒーが栽培されている。 ブラジルのように平らで広大な干すための土地が少ない。干す場所があれば、単に広げて干しておけば いいのだが、中米にはそうはいかない理由がある。 ナチュラルは果皮、果肉をつけたまま乾燥させるため、パーチメントよりも乾燥時間が長い。乾燥時間が 長いということは、パティオ(乾燥場所)を長い間占領し、次に干すコーヒーがパティオに入れないという 事態が生じる。せっかくコーヒーを摘み取っても干す場所がないという状態は効率が悪い。干す場所が なければ摘み取っても仕方ないので、摘み取りが進まない、摘み取りが進まなければ、コーヒーチェリー は樹上で摘み取りの最適なポイントを過ぎてしまい、ダメになってしまう。だから、中米の生産者にはナチ ュラルを嫌がる人も当然いる。しかし、買い手からの要求があれば応えていかなければならない。 ナチュラルの隆盛は、エスプレッソの隆盛にリンクしているというのが私の考え。 結局エスプレッソでは、濃度が強すぎてコーヒー豆の繊細な違いまでは表現できない。 というかわかりにくい。そこにいくとナチュラルは、香味特性が非常にはっきりとしているので、 初心者にもインパクトを与えやすく、他のウオッシュドの豆との違いがはっきりとわかるので便利という わけだ。 ナチュラルとは、ワインで言えばオークチップをぶち込むのと一緒で、後付の香りだ。ナチュラルの香りとは 結局は果肉の(発酵した)香りである。 エスプレッソの競技会で、ナチュラルの使用が多いのはやはり審査員に香味特性をはっきりと認識させや すいからだ。ナチュラルのほかには、ゲイシャ種、パカマラ種、イルガチェフなど誰にでも違いが分かりや すい豆が好んで使われるのも、繊細な香味がエスプレッソでは認識されにくいということの証だ。 そこからハリオのV60が流行ったのは自然の流れ。良い豆を使うならば、繊細な香味がより表現しやすい 抽出方法が選ばれる。 そんなことを考えながら農園見学を終えて、フルーツとコーヒーでおやつタイム。
by cafetenango
| 2014-04-09 22:54
| ホンジュラス(コーヒー)
|
アバウト
カレンダー
おすすめリンク集
コーヒー豆通販 カフェテナンゴ
中米スペシャルティコーヒー専門店 新鮮でおいしい珈琲豆を毎日焙煎 美味しいワインの森田屋 こだわりのワインと日本酒を販売 店主栢沼が愛しているお店です 駒沢通りの片隅で カフェテナンゴの非公式ブログ カフェテナンゴのフェイスブック 最新情報を発信中 カフェテナンゴのツイッター フォローお願いします カテゴリ
全体 コロンビア(コーヒー) コスタリカ(コーヒー) ニカラグア(コーヒー) ホンジュラス(コーヒー) エルサルバドル(コーヒー) グアテマラ(コーヒー) メキシコ(コーヒー) ペルー(コーヒー) パナマ(コーヒー) その他 未分類 検索
タグ
その他のジャンル
記事ランキング
以前の記事
2021年 03月
2021年 02月 2021年 01月 2020年 09月 2020年 07月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2014年 07月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 01月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 11月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 |
ファン申請 |
||