ちょっとコロンビアの話を休憩して、「コーヒーをお湯で薄める」という話をします。
これは、日本ではなぜかタブーとされることが多いです。
「アメリカン」というメニューについての説明で、
『普通のコーヒーに「お湯」を足して薄めるのは間違い』と書かれていることがよくあります。
しかし、これは正解!というか決まりなんか無い。そもそも「アメリカン」というメニュー自体日本のものだし、「カフェ アメリカーノ」なんておもいっきりエスプレッソに「お湯」を足してつくります。
濃いコーヒーを「お湯」で薄めるのは、世界では『当たり前』。
中南米に行くと、濃く抽出したコーヒーをポットに溜めておいて、飲むときにカップに少量注いで、たっぷりとお湯を入れて飲む。こんな飲み方に出会うことが良くあります。ペルーなんてほとんどがこの飲み方でした。
コーヒーについては、本やネットで色々なことが書かれていますが、『これはこう!』と言い切ってしまっているものは、あまり信用しないほうがいです。
ルールというのは相対的なものなので、広い視野をもっている人ほど許容範囲が広く、選択肢をたくさん持っているはずです。
知れば知るほど断言はできなくなるはずです。
お湯付のコーヒー。味の調整はお客に「丸投げ」です。実験みたいに、ちょっとづつお湯を注いで好みの濃さにするのは、けっこう楽しい。